演劇雑食日記

千夜一夜のものがたり。
わたしのこころは跳ね、をどり、もだえる。

   

2002年10月22日 奉納狂言「三番叟」

実は近年まで全く知らなかった、隣町の古い野外劇場。
江戸時代末期、明治との境目に作られた木造の古い劇場は、なんと回り盆がついているのです。
民俗学、歌舞伎、そして私が大学で勉強していた劇場、それらの分野の研究者がよく来る、というお話は
管理をしている神社の神主さんに聞いていたのですが。 
年に一度「秋祭り」に際して奉納狂言「三番叟」が行われていると聞いて、行ってきました。
大通りから神社への狭い道、途中から境内に続く長い階段には灯篭のあかり。
狭い階段を上りきると、大きな樹に守られたスペース。その奥に神楽殿と書かれた建物。
舞台の両脇には本物の薪が焚かれ、着いたときにはもう開演していた…。
ぱっと見は回り盆なんてなさそうな平べったい、奥行きが三間半〜四間くらいしかない感じだったんだけど
それは今の感覚であって、昔はこれでも歌舞伎座に続く最先端の劇場だったそうな。
前半はプロの狂言師(そもそも秋祭りの一環(無料)だしパンフなんてないので、名前わからず)による「三番叟」。
うちの地元には子供三番叟があって、夏祭りといえばメインのコレを見ないと始まらないという公演なので
もちろん大まかなストーリー(?)は知っているんだけど、直面の狂言で(しかも大人)観るとまた全然違った雰囲気。
プロの三番叟を観たのは実は初めてで、はあ、こんな風にきれいに舞がきまるのね〜、とちょっと感動。
鳴り物ももちろんプロだから、薪の薄暗い灯りに照らし出された境内は中々幻想的でしたわよ。
平成中村座のときもそう感じたんだけど、昔にタイムスリップしたような気分。
こうやって昔の人は一年に一度の公演を楽しみに、またこの幻想的な時間を大切に大切に受け継いだんだな、って。
その幻想的な時間が終わってしまうと、後半は地元の人による三番叟。
こちらはうちの地元と違って大人がやる農民三番叟と言っていいのか?かなり前半とは違う雰囲気。
元々(この劇場が出来た頃)は農民歌舞伎「三番叟」をやるつもりだったそうで、
隣町といえど全然違うんですよ。同じ演目なのに。
後半はぐっと冷え込んで震えながら見たので、ちょっと記憶飛んでますが(笑)
公演後、噂の回り盆(舞台の奈落を作らずに、底に人力でまわすシステムを作りこんだ舞台)のお披露目と
定式幕(緞帳?)の紹介。回り盆、幅は3間くらいかな?小屋の大きさから言って、もうギリギリなの。
奥行きは盆が回ったら何も置けないほどで、両横に出ハケ用の幅がちょっとあるだけ。
でも、今から百数十年前にそんなもの(こんな田舎で)作ろうと思った発想がスゴイなあ、とため息モノでした。
それと定式幕、四代目市川団十郎の幕なんですよぉ〜。凄いでしょ?
元々お隣町の人たちの中に、歌舞伎座によく通っていた(団十郎さんとつながっていた)人がいらっしゃったそうで
その縁で歌舞伎座にあったものを頂いたんだとか。
今や都内にあったものは震災で焼失してしまっているので、学術的にも貴重なものなのだそう。
そんなもの実際の公演に使っていいのか?と一瞬思ったけど、やっぱりあの小屋に吊るされてこそ
本来の使い方なわけで、私たちはセットで観ることによって受け継がれた文化をより鋭敏に感じ取ることができるわけです。

2002年5月6日 オペラ「トスカ」 新国立劇場 

相変わらずの田舎暮らしに、また身に余るスペシャルシートをいただきいざ、新国立!
新国立よりはもともと音楽系の私は、隣接の東京オペラシティのほうがなじみが深いのです。
ましてや学生の貧乏っぷりでは、オペラなんて夢のまた夢。今日はなんとS席センターやっぱり前のほう。
自分では絶対手に入らない席です。いそいそとおしゃれして出かけました(笑)
クラシックコンサートではやっぱりきちんと正装した上品なお客さんが多いんだけど、ここもかなり…オペラだし…
チケット高いもんね。ホワイエでシャンパンとチーズ売ってるし。しかもそれ買って飲んでる人いっぱいいるし。
開演前に4桁の飲み物を楽しむ生活には、当分なれそうにありません。というわけで、開演!
新国立の大劇場はオペラ専用なんだけど、音は評判ほどよくありませんでした。
何ていうかな、上から降ってくる感じ。舞台だけで音がまわっているのね。天井が高いから音が上に抜けて、
その音が天井をつたって客席に下りてくる。なんともクッションの効いたよく言えば柔らかい、悪く言えばはっきりしない音。
だから、生音を直に聞きたかったら一番上の天井桟敷に行くしかないわけ。
確かに電光字幕は見やすかったけど、肝心の歌がねえ・・・。オペラなのに、声が柔らかいぃ?
もちろん日本語ではないオペラなので予習済み。それが、我が家にあった古いレコードの「トスカ」は
サンタ・チェチーリア、テバルディ&マリオ・デル・モナコ。どっちが予習だか、わかんない(笑)
オペラってちゃんとしたのは初めてみたんだけど、結構面白かったです。これからハマリそう。
なんというか、でかいテレビみてる感じ…。音もオケもプロセニアムを超えて響いてこないから。
でも、あれはああして楽しむものなんだな、って最後にちゃんと自分の中で「落ち」てくれたので、よしとしよう♪
なにせ一等席もらい物プログラムつきですから。でも音は東京文化会館のほうがいいな…字幕なくても(まだ言ってる)

2002年2月23日 自転車キンクリートSTORE『OUT』 PARCO劇場 

情報もない田舎暮らしの私に、降って沸いた光り輝く(!)チケット。
以前イベントを手伝ったお礼にと先生がくださいました。大感謝でございます。
久世星佳をメインに、脚本は自転キン鈴木裕美、原作は桐野夏生。その後映画化された話題作だそうで…(あとで知った)
女性陣はのんちゃんはじめピンクの電話の都ちゃん、松本紀保さん、歌川椎子さん、あとは千葉哲也さん…かっこよかったです(笑)
思いもかけないチケットに、思いもかけないパートナーでした。突然つきあわせてしまってごめんね、A君。
実は劇場に上がるエレベーターのなかで、二人とも随分前からお世話になっている某劇場の制作のお方と奥さまが
途中から乗り込んできて、!!!いや、関係者向きのネタばらしはしませんよ。
二人ともそれに超動揺して、開演前も幕間もドキドキ・・・何しろ、先生がくれたチケットは前3列目ど真ん中。否応なく目立ちます。
後ろ向くと見えるんですよぉ・・・・恐怖(すいません)というわけで、動揺を隠せぬまま芝居に突入。
詳しいストーリーは原作を読んでいただくとして、久世さんの舞台初めてだった私には、とにかくハードな雰囲気に飲まれました。
ま、途中前日の徹夜作業がたたってちょっとばかし首がゆれ・・・それはいいんだけど・・・久世さん。
普段はとても大人の女性、マチュアな雰囲気なのに、やっぱり女優。「かっこいい!」の一言。
クライマックス、千葉さんとの掛け合いは女である私にとってあまりにリアルでびっくりだったけど、
それだけお芝居に引き込まれたってことです。
ただ、全編にわたって出演者ほぼ全員がガンガンタバコを吸うんです。それが前3列目のセンターの私にはめちゃくちゃ煙くて。
いい席もたまにはこんなハプニングがあったりします。私もパートナーも体弱いので、必死に咳き込むのを我慢(笑)
その後のお食事もトークもお店も楽しかった!久々の夜遊びを満喫。つきあってくれてありがとうA君。

7月24日 七月大歌舞伎 歌舞伎座

見たいな、幕見でもしようかな、と思っていたおもだかファミリー@歌舞伎座。
今月は4、5月と演舞場でスーパー歌舞伎をみていたから、ぜひノーマルな歌舞伎も見たかったのです。
猿之助一門、おもだかファミリーを歌舞伎座で見たのって数少ない・・・。
私の大好きな市川笑也も出演とあって、もうチケットを頂いた瞬間からウキウキ。先生ありがとう♪
いつも見るのは笑也の女形なんだけど、今回は立役も見れました。うっふっふ。
笑也が三蔵法師の役で登場したときはもう・・・!細面に法師の衣装がよく似合っておりました。
おもだかファミリーとあって、いつもとはちょっとだけ演出も違う歌舞伎座。
普段歌舞伎の見せ所って、あまりアクロバティックではないのですよ。どちらかというと、「とび職」っぽい
感じ。それがスーパー歌舞伎のせいか、派手なアクション。スーパー歌舞伎ほどじゃないけど。
よくよく見ていると、衣装も何気なくちがう・・・。
ほんとによーく見ると、スーパー歌舞伎で使っていた布地で作られた衣装が。。。
演舞場で2回、制作しているアトリエで1回、計3回見ているんだもん、間違えようがないって。
どこからこの衣装が出てきたのかしらん?やっぱりあのアトリエ?

6月24日 「贋作・桜の森の満開の下」 野田秀樹 新国立劇場

 これも待ちに待った野田の遊眠社時代の名作、といわれる「贋作・桜の森」。
高校に入学するときにはすでに遊眠社は解散していて、残念ながらそのころの作品はVTRでしか
見たことがなかったので、今回はほんとに話題作でもあり、自分の中でもお楽しみの作品でした。
ずっと野田が演じてきた「耳男」を堤真一、毬谷友子が演っていた「夜長姫」を深津絵里。
おまけに新国立の中劇場でやると聞いて、あの中劇場をどうするんだろう?という興味も津々。
行ってみると、なんと一階席舞台の真ん中&まさに役者の目線、かぶりつき席!
チケットをとってくださった方(これも関係者でした)に感謝。
問題の中劇場はというと、奥行き?十メートルという小屋には、すでに深い深い桜の森が。
たぶん、紆余曲折試行錯誤の繰り返しだったのだろうけれど、実に上手く
ネックと言われるあの奥行きを生かして舞台美術が作られていました。
耳男の同志には古田新太、夜長姫の双子の姉妹早寝姫には京野ことみ(初舞台)、犬山犬子、と
なんというか珍しいとりあわせ(オーディション方式で選んだそうだ)。
中国の「陰陽」のような夜長姫と早寝姫、夜長姫本人にも気づかない場所にある本質的な「悪」。
耳男が夜長姫に惹かれた理由もその辺にあるのだろう。妖しく美しい薔薇。その「とげ」を、
深津絵里が(ちょっと物足りなかったけど)まあまあの感じで演じていた。
こういう、たとえば「風とともに去りぬ」のスカーレットとメラニーのような対照的な女性を見ていると
私はいつも(今回で言えば早寝姫)「陽」にあこがれる。その時点で、私の本質は「陰」なのだろう。
けれど、「陰」のもつ妖しい魅力。「陽」が支配できないもの、それは深い闇。
今回のように「陰」にも「陽」の部分、例えるなら闇に浮かぶ月の光、そういう部分を「陰」も持っている
ということが証明されると、ちょっとほっとしたり、ね。
 今回も楽日近し!とあって、芸能人デー。トイレで遭遇したのが高橋由美子、私より後ろに座っていた
(ちょっと優越感)のは上川隆也。ほかにもたくさんいましたわよ、芸能人・・。

6月21日 コクーン歌舞伎「三人吉三」

 待ちに待ったコクーン歌舞伎。去年は公演がなく、舞台美術の先生の講義中、ビデオでみた
だけ・・・。今年は紆余曲折があったものの、席も確保できたし、期待にあふれていざ、コクーン。
 勘九郎さんを見るのは、「法界坊」以来とあってあのイメージが強く残っていた。私は。
 勘九郎さんの「和尚吉三」福助さんの「お嬢吉三」橋之助さんの「お坊吉三」この三人が全編に渡って
複雑に絡み合うストーリー。実はお嬢吉三、男なのですねー。
 勘九郎さん&串田さんの演出はもう全く、抱腹絶倒。串田和美、コクーンと言ったらね、ホラ、
面白くないわけがないじゃないのよって。
 今回は福助さんが私的にはいい感触。この前の歌舞伎座で彼が初演した「鷺娘」も色っぽくて
艶っぽくて、かつみずみずしくて素敵だったけど、今回のお嬢〜もなかなか。
(このまま、福助さんファンになってしまいそう・・・)
本当は男であるという役の性質上、立役(男)がやることの多いお嬢吉三。今回は珍しく?なのか、
初?なのか女形の福助さん。中性的な、はたまた両性具有的な妖しい台詞回しが生きてました。
最後は降り積もる雪の中、崩れ落ちるお嬢とお坊。通常の歌舞伎では、はらはらとまあ、
画面に添える程度に雪が降って終わりなんだけれど、今回は違う。串田流。
最初に雪が降り出したとき、なんだかよく降るなあ今回は、と思っているうちにどんどんどんどん
降ってきて、舞台に積もっていく・・・・。舞台上に積もった雪にはお嬢とお坊の足跡・・・・。
そして折り重なって倒れた二人の上に、しんしんと雪は降り積もる・・・・・。
今でも目の裏にくっきりと浮かぶ、一面の「白」。これが一番、印象的でした。

2月16日 OVER THE RAINBOW コンドルズ シアターアプル

 こちらも、関係者チケット(笑)うちの専修の助手、石渕さんはコンドルズのダンサーなのです。
某場所で、密談により取り交わされたチケット・・・によって、アプルに引き寄せられた私。
コンドルズは、一昨年品川インターシティでのイベントをお手伝いした時に初めて拝見。
それ以来すっかり夢中だったんだけど、なかなか予定もあわなかったりチケットも完売してたりで
縁遠くなっていたコンドルズ。また拝見できて、うれしかったです♪石渕さん。
 コンドルズリーダー、ご存知近藤良平さんは、言わずと知れたコンテンポラリーのダンサー。
 そしてコンドルズを知らない人のために。コンドルズとは、特異な肉体(!)とキャラクターをもつ
男子のみで構成されるダンスカンパニー。いつもの衣装は学ラン(笑)ダンスあり、笑いあり、ベタな
アングラ劇あり、コンテンポラリーというジャンルを超えて活躍するカンパニーです。
 この面白さは、観てもらわないと伝わらない・・・というのが私の本音。なんつうか、万年アングラの
学生劇団のノリなんだよね(笑)けど、一度ダンスになるとそれはそれは凄いとしかいいようのない
ダンスが見れます。近藤さんは本当に凄いよ。
 バレエでは、一流のダンサーはどれだけ高くジャンプしても、絶対足音がしません。踏み切る時も、
着地の時も。自分でちょっと飛んでみればわかるけど、普通の人は明らかに歩いているときより
明らかに飛べばどすんと大きな音がする。それが、プロは違う。一流であればあるほど
歩くよりも軽くジャンプができているというのが一目瞭然。近藤さんも、そういうダンサー。
誰よりもその長い脚で高いジャンプをするのに、まるで背中に羽があるかのように音が全くしない。
 前回品川で観た時より、格段に何もかもが大きくなっていると実感。

2月14日 「三人姉妹」オペラシアターこんにゃく座 紀伊国屋サザンシアター 

 DMは頂いていたのだけれど、実習等々あまりの忙しさに予約も忘れており。
気づいたら当日になっていた、という次第のお久しぶりですこんにゃく座。
 「三人姉妹」・・・ロシア文学、実は私、嫌いなんだな・・・。普通に読んでも、非常に理解に苦しむ。
そして国民性なのか文学性なのか、非常に気が滅入る(笑)何度読んでもね。。。
 だから、どうしようと思っていたんだけど、お世話になっているお方の奥方が出演されている
(そして、私は彼女のファンなのです)というわけで、行ってまいりました。
見始めたら、佐藤信演出&林光の曲では、思ったほど気も滅入らず、理解にも苦しむことなく。
これなら原作もまた読んでみようという気になるわ、といういい作品でした。ロシア文学が好きな人には
ちょっと、いやかなり物足りない作品なのかもしれないけれど、それはそれでこんにゃく座の魅力が
カバー。相変わらず、私の大好きな鈴木あかねさんは美声でございました。でもね、こんにゃく座は
男性陣のほうが聴きごたえがあるのですよ。何度聞いても。
今回も、男声陣だけのアンサンブルのシーンが一番締まって、美しかった。
 終演後、奥様の初日を観に来ていた前述のお方とお話するうちに、初日打ち上げにまで図々しく
参加してしまい。大好きな男声陣もホワイエで(すぐ間近で)歓談。おまけに、あかねさんまでご紹介に
あずかって。ああ、やっぱり美しいというか麗しい・・・あかねさん・・・声もお顔も(笑)

1月14日 真情あふるる軽薄さ2001 シアターコクーン

 「参加型自由席」と「古田新太」に惹かれてはいたものの、結局チケットを買わずに過ぎ去ろうと
していた新年に、突然代打が回ってきた、という不思議な一作。
 蜷川のリニューアル版「真情〜」、前回は小劇場時代に公演したそうで、そのときは客席から
ヤジ、罵声、その他諸々が聞けたらしい。けれど、ここまで大きな小屋になっちゃうと、ってそれだけじゃ
ないんだけれど、やっぱり客層がぜんぜん違うのよ。小劇場でやったとしても(そんなことはもう
ないだろうけれどね)多分、ヤジ飛ばせるような客が蜷川についてるかどうか、というのは微妙。
萩原聖人と鶴田真由、そして真打古田新太というキャストが、萩原聖人が突然の降板にて、代役を
高橋洋が、というわけで私は彩の国近代能楽集に続いて高橋洋2回連続。
 のっけから辛口で書いてしまったけれど、面白くなかったわけではないんですよ。
途中何度かはさまれた、コマ送りのようなシーンはやっぱり人数もキャラもあって大迫力だったし。
高橋洋は上手いし。強いて言えば、鶴田真由の艶っぽさが前評判ほどじゃなかったこと(笑)
キャラクターの問題なんだろうけどね。きっと。
 見てからよーく考えて、自分なりにちょっとずつは消化してるんだけど、果たしてあの小屋であれを
やったことはOKなのかNOなのかというのはまだ結論が出ておりません。

1月12日 近代能楽集『卒塔婆小町』『弱法師』 第三エロチカ 紀伊国屋ホール

 今日こそ待ってましたの師匠川村毅の出番。
卒塔婆が先で、師匠の、演習での演出時のキ○ガイっぷりを見ていたからなんとなく想像はできた
ものの、完全にやられた!というのが正直な感想。役者川村毅の真髄を見た。
演習のとき、何度言われてもすっきりしなかったところも、いっぺん彼の舞台を見れば彼の言わんと
していたものがすっと目の前に見えてくる。ボルテージの高さ、気狂いっぷり、衣装、演出、全てに
『川村の卒塔婆』『川村の三島』が見え隠れする。時として三島を越え、時としてアングラ演劇界の
鬼っ子と言われた川村流の“芝居”が、ここにはあった。あまりの凄さに、口が閉じられなかった(笑)
しかし、何でセーラー服のガングロなの?またあの夏を思い出してしまうではないですか、師匠・・・

1月10日 近代能楽集『班女』『弱法師』 第三エロチカ 紀伊国屋ホール

 去年から楽しみにしていた師匠、川村さんの近代能楽集。
この日はAプロで、川村さん主演の卒塔婆小町はBプロ。『弱法師』に一度だけご一緒したことのある
ほりゆりさんが俊徳役で出ていたので、楽しみに紀伊国屋へ。
 『班女』は、扇子を交換して生き別れた恋人を待ちつづける女と、彼女と同居する画家と、そして
彼女を探し迎えに来た男との三つ巴というおはなし。限りなく、グロテスクな黒い空間に、クリーム色の
ドレスを着てあらぬところを見つづける女。私は原作でもとりたてて好きではない作品なのだけれど、
エロチカ流にすると、こんなにもグロになってしまうのね、とため息。
 私も川村さんの前で何度か演じ、演出をつけてもらった『弱法師』。級子は、糸あやつり人形結城座
の座長、結城孫三郎さんが。高安夫妻と川島夫妻は人形&役者のダブル。三島の本っていうのは
イメージに即した長ぜり(セリフ)が悩めるほど多くて、なかなかその三島独特のイメージがつかみにくい
んだけれど、ほりさん、俊徳をすごく上手く演っていた。級子役の、孫三郎さんはいうまでもなく。級子も、
妙齢の女優がやるのもいいけれど(蜷川版は高橋恵子)なぜか男優さんがやったほうが色っぽい。
これは女形にも通ずることなのか?それとも、三島だから?そしていまだに未消化なのが、両夫妻が
それぞれ対照的に怪我をして包帯を巻いていた、というところ。戦争の傷?そして、なぜ最後にほりさん
は半裸になってしまったの?時として親分の演出は摩訶不思議。

11月26日 隅田川続俤「法界坊」  平成中村座(仮設劇場)

 行ってきました、超話題の平成中村座。師匠というか先生が劇場の設計から舞台美術まで
手がけているとあって、ゲネ見学の機会も頂いたのですが、私は蜷川のチケット(関係者に取って
もらった)があったため、本番はというか初めて。しかーし、今日は千秋楽。
 見に行った子が口をそろえて「面白かった!また見たい!」と言っていたので、楽しみにしておりました。
これは、一口で言うとお金のためならなんでもしちゃう(殺人も・・)けど、好きな女にゃとことん弱い、
ちょっぴり情けない法界坊のお話。三幕で法界坊は中村橋之助に似た正義の味方(笑)にやられて
命を落としてしまうのだけれど、そのあとも幽霊になってでてきてしまう・・・というお茶目な勘九郎さん
もとい、法界坊。江戸時代の最大のエンターテインメント、芝居小屋を再現しただけあって、その芝居の
中身も、くだいてあってわかりやすく、時事ネタ、ベタなギャグ、内輪ネタ(笑)ありの、劇場は大爆笑の
渦。例えば・・・70万年前の石(寺子屋の本にも載ってる?らしい)橋之助&三田寛子のベストカップル
受賞やら、橋之助ゲネ前に滑って転倒(流血)ネタなど・・・歌舞伎という枠を越えて、世代を超えて。
某番組のパクリ「マルマルボーイズ」等々。。近くにいた十蔵さんと何度も目が合って、ハズカシ(笑)。
 そこで演出のお話なんだけど、これは歌舞伎の本をベースに、串田和美が演出しているんですねぇ。
テンポのよさ、日ごとに違うアドリブの多さ、軽妙なギャグといい、こちらも串田さんの匂いがいっぱい。
串田ファンなら絶対見るべき!ってもう今日で終わっちゃったんだけどね。
 劇場も、仮設とは思えないすごさ。先生はやっぱり偉大だった(笑)江戸時代の芝居小屋を再現する
ために、時代考証からはじめてものすごい手間と時間と人の手とお金がかかったそうです。
規模としては中規模で、前のほうは座布団席、舞台の上部にも席があるという江戸時代の小屋
ならではのつくり。消防法の規制で、いっぱいには入れられないんだけど、立ち見席もあり、楽とあって
人がスズナリ。勘九郎さんの宙吊りもなわでやっておりました・・・本当に、すごいものを久々に見た。
 最後は座長はじめ、役者全員の挨拶、そして串田さんの挨拶。で普通は終わるんだけど、今回は
歌舞伎で初めてカーテンコールなるものを見た。そして、観客全員のスタンディングオベーション!
お客と、役者と、小屋が一体となる芝居。こんな凄いこと、今度はいつ見られるかわかりませんよ?
 あまりに全部が凄かったので、おまけに書いちゃうと。楽とあって芸能人もいっぱい。私のとなりの
補助席はひげの野田秀樹(きゃー)そして外の緋毛氈に座っていたら、灰皿を取りに堤真一(きゃー)
休憩中靴を履こうと思ったら、目の前30センチくらいの所に辰巳琢郎、先生と仲良く語っていたのは
串田さん。外で一息ついてたのは吉行和子&岸田今日子。親子で登場宮沢りえ。以上。 

11月18日 吉例顔見世大歌舞伎 歌舞伎座

 チケットを頂いて、久々に行ってまいりました歌舞伎座。今回は昼の部。
 四本だてとあって、ひとつひとつが短く、歌舞伎をマニアックに知らない人も、マニアックな人も満足
できる内容ではなかったかと思います。私は、前者だから結構時間的に見やすくて良かった。
 まず、一番長かった(それでも1時間半弱)石切梶原。平家の追討で功をあげた梶原平三のところに
刀を売りに来た六郎太夫とその娘、そして梶原とのやりとり。途中、名刀といわれる刀の切れ味を
試すため、六郎太夫が斬られましょう、といいでたり、それをわざと斬らなかったり・・・・
表面にはでてこない、お互いの深い事情やら思いやりやら源氏への思いやらが水面下で行き交い、
結局は買い取られて娘の結婚費用は万万歳。というお話。夜の部も見たかったなぁ・・・。 

11月2日 近代能楽集「卒塔婆小町」「弱法師」 彩の国さいたま芸術劇場

 蜷川版近代能楽集。三島由紀夫が能をアレンジした本をもとに、蜷川が演出。
大学でちょうど第三エロチカの川村さんが演出をつけて同じ本をやっているので、勉強を兼ねて。
来年の1月には、エロチカでも同じ「卒塔婆〜」と「弱法師」を公演するとあって、楽しみな作品。
 両方とも大学の稽古でかなり自分なりに読み込んでいるので、ほぼ全部セリフが頭に入っている
ため、いつもより余裕を持って芝居を見れたのもよかった。
「卒塔婆〜」は自分なりに演じることができる作品なのだけど、「弱法師」は級子、俊徳両方ともが
一筋縄ではいかない難しい芝居。今回は級子を高橋恵子、俊徳を藤原竜也とあって話題をさらって
いたようですが・・・・。級子、これは大学生の女の子にはできませんわ。重ねた年輪の勝ち(笑)
俊徳は戦火で失明したトラウマからナルシシズムに沈む青年。私が思うには、藤原竜也ではちょっと
年が若すぎたような気がする。設定で二十歳だけど、もうちょっと斜に構えたキャラのほうがいいかも。
叫んでもただの子供のダダに聞こえてしまうのでは、やっぱり・・・。難しいんだけどね。この役。
「卒塔婆〜」はキャストが全員男。昔小町と呼ばれた老婆はどうみても男のほうがしっくりいくん
だよね。私が何度やっても違和感があるんだもの。一応、老婆だから女なんだけど。
蜷川の演出が全てではないけれど、これからまた役をつくっていく上で、とても参考になりました。

10月20日 VOYAGE〜船上の謝肉祭〜 シアターコクーン 

 このお芝居は上演よりかなり前から縁があったらしく、私は制作発表後の取材のテープおこしを
やって、そのときに多くの楽しいオフレコ話を聞いていたため、あえてチケットは買ってなかった。
けれど、チケットを買っていた友人が急遽行けなくなったため、それを譲り受けての登板(笑)
オンシアター自由劇場の名コンビが帰ってきた!という触れ込みで前評判も高かった作品。
私が上京したときには、既に自由劇場は解散していて、「上海バンスキング」などの作品の名前や
写真は見たことがあったけれど、実際に作品を見るのは初めて。
串田さんは、つい最近まで菅野美穂とドラマに出演しておりましたね。
取材のテープどおりに小日向さんは楽しいお人で(笑)勝村さんも、大森さんも、もちろん串田さんも
その場で芝居を作っていくという串田流の「ライブ感」が生き生きとしていて、かつての「自由劇場」の
香りがするお芝居。
そして、意外に良かった松たか子。彼女のテレビ作品を見ていると、「・・・」という感じなのだけど
舞台の上では、さすがというか血筋と言うかとてもカンがいい。
テレビなんかじゃなくて、これからもどんどん舞台の道に進んで欲しいと思いました。

10月6日 鏡花幻想〜恋女房すゞという女〜 帝国劇場

 帝国劇場にお勤めの友人からチケットを頂いて。
帝劇っていうと、私のイメージではミュージカルなんだけど、その他にも色々お芝居をやってるんだね。
日本のミュージカルがあまり好きではない私なので、もちろん帝劇は初。デビュー戦である。
泉鏡花の妻であり芸者の桃太郎(本名すゞ)を浅丘ルリ子、鏡花を私の大好きな近藤正臣、
尾崎紅葉を江守徹(演出も)、あばら家で貸本屋をしつつスリやなんやと姿を変えて鏡花たちの前に
現れる不思議な女をステキな江波杏子が熱演。
一幕で江波杏子が現れる最初のシーン、「巣鴨庚申塚の裏に住む女でございます」という彼女のセリフ、
そりゃ私のこと?なぞと思いつつ(笑)。
ま、こういうお芝居だからしょうがないんだろうけど、近藤正臣が上手く生きてなくて、ちょっと残念。
幻想、というだけあってかなり不可解な一幕があったりで、とちゅう???という感じになってしまった
のだけど、あれはなんだったのだろう?
最後も?????くらいの終わりで、すゞは死んだのか?鏡花は?というラスト。
気づいたらカーテンコールだった(笑)
ま、帝劇の穴倉チックな薄暗さと、ホワイエのゴシックのカテドラル的ステンドグラスは気に入りました。 

9月9日 NODA・MAP番外公演「農業少女」 シアタートラム

 早々にチケットをとってあり、小劇場で野田が見れるとあって楽しみにしていた作品。
久々に見た野田は、新鮮ではじけていてただ単純に凄くて・・・でも、野田、年をとったなぁ・・・
私が初めて彼を見たのは中学生の時で、遊眠社の解散直前だったからあれから何年?
10年以上は確実に経ってるね。それから時は流れて、野田と制作をやっていたお方とか
野田の照明をやっていたお方とかと講義でお話する機会などがあり、より身近に野田を感じていた私。
今回はその照明をやっていたお方のレポートを書くという目的もあり、
(舞台作品を見て、その作品における照明の効果や意義などを書く)なかなか普段とは違う
視点から見たりもしているうちに芝居はあっという間に終わってしまい。
人の声が聞こえなくなっても、何かを待っている農業少女、深津絵里の役は
もしや私でもあるかもしれないと思った。→またまたレポートコーナー

6月22日 「ザッツ・ジャパニーズ・ミュージカル」 斎藤晴彦&市村正親 グローブ座

 この作品の大道具を先生がプランニングしているので、特別に稽古も見せていただきました。
稽古のときは、ゲストが前田美波里だったんだけど、先生のくれたチケットは市村正親さん!!
おまけに初日だったので、色々な人を見かける(笑)バーカウンターでジュースを買って振り向いた
瞬間に目が合った人はwith Tの岸田くん(爆)外の(グローブ座はロビー禁煙)灰皿を囲んで
すぱぁ〜とやっていたのは不破さん&江波杏子。ちなみに小田島先生のお父様も発見(笑)
 席が舞台のロフト部分に一番近い二階席で、役者さんのオンとオフの切り替わった表情が良く見え、
やっぱり斎藤さんは明かりがあたる瞬間に顔つきがさっと変わる。プロだね。すごいなぁと思った。
稽古のときと全くテンションがちがうし。市村さんは登場するだけで笑いをとれる貴重な存在(笑)
内容も微妙に元ネタにからんでいたりするから、さらに爆笑。
これは色々な作品をパロディにしたミュージカルなので、市村の役どころはかなり微妙なのです・・・。
ネタばらしになってしまうんだけど、一番私が爆笑してしまったのは「サタデー・ナイト・チバ」。
さぁ、わかったかな?この笑い。
 他には、早坂好恵も出演。ダンサーはオーディションで選ばれたとあって、ダンスは抜群。
歌も良く伸びて、はっきりいって早坂好恵が沈んでいた(笑)あまりに周囲のレベルが高くて。
すごく笑えて、面白くて、ステキな時間を頂きました。先生に感謝。

6月18日 六月大歌舞伎 歌舞伎座

 最近はめっきり縁のなかった歌舞伎座。
先日見学の帰り道で先生から頂きました。ごちそうさまでした。
私が見たのは夜の回で、仁左衛門の「義賢最期」をはじめとする3本。木曾の義仲(源義仲)の
父親である義賢が平家に討たれるまでの一幕。派手な立ち回りのあと、何度も刺されて
最期は「佛倒れ」という階段にむかってバッタリと倒れるという見せ場もあり、そのまえのたちまわりの
中にもたくさん見せ場があるので見ごたえのある作品。
途中、襖に乗ってそのまま担ぎ上げられるという場があるんだけど、普通に考えて人ひとり(衣装着た)
が襖に乗ったら抜けちゃうんだけど、それがそのまま床に落ちてもびくともしない。
このチケットをくれた先生のお父様が大道具をプランニングしているんだけど、やっぱりすごいなぁと
素直に思ってしまった。
先生が裏話を講義でやればやるほど、舞台を見るのが楽しくなっている私なのでした。

6月12日 「男の紋章・桃太郎侍」 高橋英樹 明治座 

授業関係でお世話になっている明治座さんからチケットをいただきました。
普段なかなか見ることのできない(または、高くて買えない)商業演劇を、しかも1等席で見られるなんて。
加えて今月の演目は、高橋英樹のあの、TV時代劇でも有名な「桃太郎侍」。
うちの親は平日だから見れないといってくやしがってました、生「桃太郎」。
「男の紋章」のほうは、いわゆる任侠もの?なのかな。やくざの世界に生きるお坊ちゃまの
「任侠道への開眼」的作品。それにしても25歳って無理ないか?高橋英樹には。
途中、舞台が天城山の鉱山にうつり、伊豆ジモティのわたくしには妙な郷愁が・・・。
そして、まっていました桃太郎。代官と商人の癒着というお定まりのパターン。それに取り潰しを
うけた武家のリベンジも加わって大騒ぎ。幕の最初にきれいどころがおどりを踊るという場面が
登場した時、おっさんたちが座を正して伸び上がったのを見逃しませんでしたわよ。もちろん。
最後の殺陣シーンは、アッパーホリゾント全開、ドライアイスたっぷりでちょっと前に見た、
スーパー歌舞伎を彷彿とさせました。きめ台詞ももちろん登場。
「 ひとつ 人の世の生き血をすすり  ふたつ 不埒な悪行三昧
 みっつ みにくい悪を退治してくれよう 桃太郎」

5月11日 「我輩は猫である」 オペラシアターこんにゃく座 下北沢本多劇場

前回の「注文の多い歌劇場」コンサートを見てすっかりはまってしまったこんにゃく座。
先行予約で買ったせいか、めちゃめちゃいい席だったのも良かった。
漱石の「我輩は・・・」をどうアレンジするんだろうと思って期待していたのはかなり当たり。
猫を人間がどう演じるんだろう、と思っていたら・・・こんにゃく座の中でもわりと声がお気に入りの
井村さんが猫(ベース)だった。ベースに重低音系の役者をもってこないあたりがやっぱり猫っぽい。
井村さんの声は私好みの軽くて密度の高いテナー。歌うたいの私としてはスーパーウーハーの
重低音系の人がいないと大変だ、というのはわかるんだけどどうしても軽い声のほうが
好きなんだよなぁ。バスよりテナー。どうせテナーならカウンターテナー・・・。
女性陣では、三毛子役の鈴木さんが役にぴったりの艶っぽい高音がお気に入り。
むむ、猫のくせに人間のあたしより「セクシービーム!」だしてやがる。とつい思ってしまいました。


3月10日 「超神業」 FICTION  銀座ソミドホール

私が参加している「品川若衆組」が1月にお手伝いしたミュージカル「LETTER」で、舞監をしていた
太田さんと、その手下(!)荻田さん関係の舞台。荻田さんをキャストで見るのも初めて。
太田さんは今回は演助&音響で、オペブースで働く姿を見ました。
演劇、というジャンルでくくるには惜しい!かといってコントというカテゴリもなんかしっくりこないほど
大爆笑。テンポや間の取り方絶妙で、引いては押しの彼らのテンポに観客魅了されっぱなし。
また見たい、と思わせる舞台でした。
今回は若衆組の組頭がいけなくなったといってチケットをくれたので、タダ!
次回は学割・・・かな?

 

3月5日  「夜明けのポルカ」  未来楽団  神楽坂 die Pratze

昨夏のワークショップでなんちゃってTAをしていた私の友人が「買え!」と脅迫するのでうっかり買ってしまった
チケット。わがW大ミュージカル研究会の舞台です。
音楽監督は若衆でもお世話になっている方で、では見に行ってみようと一路神楽坂へ。
この小屋は駅からちょっと離れているうえに、住宅街だから場所がわかりにくいのが難点。
おまけにキャパ以上の人が集まったため(共通チケットだった)、身動きも取れないほどぎゅうぎゅうに
押し込められてしまったのも残念。ゆっくり見るどころじゃねぇぞ!
と思ったんだけど、お話がけっこうお涙頂戴調でそれにうっかりのってしまった次第。
全体的に女の子のイキオイが良く、芝居のほうも良かったんだけど、のどが疲れてましたね。
楽日だからしょうがない・・・か。おつかれさん! 



3月3日 
 
三月大歌舞伎  歌舞伎座

またまた若衆組の組頭が、われら若衆に「チケット早い者勝ち!」というメールを送ってきました。
っていっても私らはそのそばでお仕事してたんですがね。
今月はめちゃいい席で、なんと前から3列目のチケットをもらってしまいました。
昼の部ということで、松本幸四郎が「忠臣蔵」の年末12時間ドラマの超ダイジェスト版のようなお芝居を
やってみたり。。。もっともこれはストーリーがわかっているからうっかり船をこぎ・・・・つつ・・・・
最後のお話は、記憶がおぼろげになってきたぞ・・・とにかく蕎麦屋が舞台になっていたので、
役者もそばをずるずる食べていて、そのつゆのにおいが美味そうだった・・・・
オマケに火鉢に炭をいれてキセルに火をつけるというカットがあったんだけど、ほんとうに火のついている
炭(本火)で、芸が細かいんだな、と関心。
イヤホンガイドを初めて借りてみて、結構面白いことを発見。次も借りてみようっと。 

 

2月25日  「注文の多い歌劇場」  オペラシアターこんにゃく座  シアタートラム

若衆組の兄貴分の(つまり、社員)方がチケットが余っているからと誘ってくれたもの。
日本人にはさっぱりわからんグレゴリオ聖歌なんぞにはまっているくらいだから、日本の歌曲などは
ついぞ聞く機会がない私だけに、ちょっと楽しみでした。
この日は楽日で、コンサートでした。林光さんの曲と、どっかで聞いたことのある韻文たち・・・・
とおもったら、大好きな俵万智の歌に曲をつけたものが出てきたところで正体判明!
この日の曲は全部詩に曲をつけていたのです。佐藤信とか谷川俊太郎とか与謝野晶子とか・・・
韻文好きというか韻文狂いで音楽中毒の私にはぴったりの舞台でした。
こんにゃく座にはいりた〜い!

 

 

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