東京新阪急ホテル築地 宿泊記

★シティホテル好きのはじまり

シティホテルデビューは大学生のとき。
(今考えると)いっちょまえにシティホテルで休日を過ごす、なんていう「大人の休日」に憧れていた頃。
別に仕事のストレスなんて無いのに(笑)友人と二人で横浜に出かけて行き
桜木町(みなとみらい21地区)のロイヤルパークホテルニッコー(現在は横浜ロイヤルパークホテル)に泊まったのがはじまり。
ランドマークタワーから眺めた夜景、背伸びしたくて行った最高階のラウンジ(オーダーはもちろんカクテル)
流れる雲を窓の下に眺めながら友人と取り留めの無いおしゃべりを楽しんだ。
そのときの分不相応な豪華な部屋、静かな夜景、ゆったりとした白いバスルームに魅せられて
私はシティホテルという空間が大好きになった。
思えば大学で劇場を専攻したのも劇場という「空間」が好きではじめたこと。
住宅や教会建築も好きだし、実は空間マニアなのかもしれない(笑)

★突然の予定

最近シティホテル専門の予約サイト「一休.com」を知ってから、もう泊まりたくてうずうず。
上京のたびに安いプランを探しては、泊まるか否か、と迷ってばかり。
今回はたまたま銀座で友人と待ち合わせる用事があり、
遅い時間に新幹線で田舎の自宅まで帰るのが嫌になってしまった。
(品川駅開業直後、しかも金曜の夜で新幹線が混むだろうと予想できたのもあった)
一人暮らしのときは実家に帰りたくて、実家暮らしになるとたまには一人になりたい。
人間はつくづく無いものねだりばかりする動物である。
加えて、母が久しぶりに上京して買い物をしたがっていたのもあり(彼女は土日が休日)
なら泊まって次の日母と合流すればいいや、と突然の宿泊は案外簡単に決まった。

★ホテルチョイスの条件

一休でたっぷり予習をしていたのもあって、大抵の都内シティホテルは頭に入っている。
エリア・予算、空室状況と照らし合わせると、泊まりたいホテルは必然的に絞られてきた。
今回は「ホテル日航」「インターコンチネンタル東京ベイ」「ロイヤルパーク汐留タワー」
そして「新阪急ホテル築地」の4つ。
銀座から最も近いのはこの新阪急。散歩がてら歩いても遠すぎない距離。
疲れたらメーターを気にせずタクシーにも乗れる。
お台場に行く度に気になるホテル日航もリーズナブルなプランがあり、最後まで迷ったのだけれど
チェックアウト日の土曜―何しろ休日のお台場は凄まじいのだ。
タダでさえ土休日は人が多くて不快ストレス指数の高いお台場、
今回は連休でもあるし、マナーの悪い家族連れ、中高生だけのグループ、遠方からの客と
朝のロビーはもう耐えられない喧騒になるのはわかりきっている(ロビーはタダだしね)
残念だけどホテル日航は次の平日に泊まる機会があったときに見送ることにした。
インターコンチネンタルは夜景も良し、レイトチェックインプランもあり
お風呂も広くてシャワーブースありなのが魅力。
ただ駅から遠い、銀座から距離は近いのに中途半端にアクセスが悪く断念。
ロイヤルパーク汐留タワー、実は今一番気になっているホテル。
「マンダラ・スパ」つきプランもあるし、部屋にはネット接続されているPCまで用意されている。
お風呂も洗い場つきで非常に魅力的。
PCジャンキーな私にはネコにマタタビだったのだけれど(笑)
一日くらいはデジタルメディアを断って静かに時間を過ごしたほうがいい、と思い次回にまわす。

★東京新阪急ホテル築地に決定の理由

まずは用事があった銀座からのアクセスのよさ。
私の好きな東銀座の歌舞伎座、演舞場と晴海通りをぶらぶらしながら向かうルートは魅力。
(結局演舞場過ぎたあたりで疲れてタクシーに乗ったけど。)
場所は聖路加病院の隣で、日中もとても静かなエリア。
翌朝(うるさいのはカンベン)のことを考えてもここは文句ないのである。
次に部屋の広さ。
私が予約したのはデラックスシングルで元々シングルユースのお部屋なのだけど
広さは大体普通のシティホテルのツインくらい。
狭い部屋が嫌いなので(でも閉所恐怖症ではない)これも良し。
そしてこのホテル、全室マッサージチェアがついているのです。
元々夜チェックインでステイ時間が少ないのもわかっていたし、価格も手ごろだったので
これで手を打つことに・・・。

★東京新阪急ホテル宿泊記

このホテルのあるビルは下3分の2がオフィスタワーになっている。
チェックインは1階のロビーでするのだが、宿泊客専用でオフィスタワーとは完全に区切られており
狭いながらにも安全性は高いと思う。
エレベーターも専用でラウンジ階まで止まらないし。
ちなみにオフィスタワーのほうには1階にコンビニがあり、これも便利だったな。
(非日常感のホテルステイにコンビニがあると嫌という人もいるけど、私はむしろ歓迎。)
当日(しかも昼近く)予約なので、禁煙喫煙も選べるかしら?と思っていたのは杞憂。
ちゃんと禁煙ルーム、しかも最上階38階のお部屋を案内してくれました。
部屋はデラックスとつくだけあり広さは合格点。
標準的なベッド配置で、その向こう窓側には寝転がれるピンク色のソファと
噂には聞いていた全室にあるオットマンつきマッサージチェア。
最終的に汐留のPCかここのマッサージチェアか、で迷ったくらいなので
ステイ中はお風呂とトイレ以外ここから動きませんでした。
カーテンをあけるとそこには「東京の夜景ココだけは押さえとけパック」とも呼べるステキな夜景が広がってました。
左側にはお台場の観覧車、フジテレビ、レインボーブリッジ、正面には東京タワー、
眼下には隅田川と勝鬨橋、右手には銀座〜霞ヶ関のオフィス街。
マッサージチェアをぐるん!と窓方向に向けて、丸テーブルを隣に持ってきて
お茶やらテレビのリモコンやらもらった夕刊やら買ってきた本やらすべてを置いておき
文字通り「お風呂とトイレ」以外動かず。
部屋は有線の全チャンネルが聞けて、私は主にバロックをかけていました。
元々テレビっ子でないのでテレビは全く用なし。バスルームでテレビの音を聞けたけど
むしろ有線が聴けたほうがうれしかったなあ。
あと、このお部屋はライティングデスクが別にあってそれも重宝しました。
よくある鏡ばりで宿泊約款とかルームサービスのメニューとかごちゃごちゃおいてあるデスクは
大体奥行きがなくて新聞が読めないんだよね。
鏡があるとステイ中も自分の顔がやたら見えて気持ち悪いし(笑)
その点ここは鏡も三面鏡で使う時だけ開けられるようになっていたし、
ライティング専用デスクは朝新聞がゆっくり読める広さでこれも気に入った点のひとつ。

★噂のマッサージチェア、左端に見えるのがソファ

(携帯での撮影なので画像が粗くてごめんなさい)

あとまあマニアックな話なんですが、このお部屋は照明が多かったです。
ホテルには間接照明がつきものだけど、ライトの数だけ間接照明の組み合わせ方があって
照明が時間によって(夜景のライトの数の変化に伴う)自由自在でした。
デスクが二つにそれぞれ、写真にも写りこんでいるスタンド、ベッドサイドに一つずつ、
天井にスクエア型のメイン、フットライト、バーコーナー、入り口、バス。
ちなみに夜景を楽しむにはメインは要りません。
全部消しても大丈夫なくらい外が明るかったので・・・・

★100万ドル!?の夜景 勝鬨橋と隅田川

バスルームは至って普通のやや広い寝転べるバスタブに、トイレはウォシュレット。
個人的にはアメニティの小物が気に入りました。
ツメ磨き、ネイルリムーバー、バンドエイド、メイク用綿棒、ヘアゴム・・・
それらが一つにパッキングされており、あとは洗顔料やらハンドウォッシュやらシャンプーはボトルタイプ。
よくボトルは貧乏臭いとか持ち帰れないからイヤとか聞きますが
(私もかつてはそう思ってた・・・)
元々敏感肌の私はどうせアメニティがジバンシーだろうがフェラガモだろうが
持参のもの以外は一切使えないので関係ないです(笑)

結局時計も見ずに夜景を楽しみすぎて気が付けば東京タワーも消灯され
早く寝るつもりがとっくに日付が変わってから眠りにつきました。
それも、カーテンを閉めるのがもったいなくて夜景を見ながら。
今から考えると、よくまぶしいって思わなかったな・・・。
おかげで朝も目覚めると目の前にはステキなビューが広がっていて快い目覚め。
シャワーでシャキッと目を覚ますと、またマッサージチェアに座ってマッサージ。
冷え込んでくると体の弱い私は風邪を引きやすくなるので
朝は一切シャワーもお風呂もしないのですが
今回は朝のマッサージで体が温まったせいか、一日快適に過ごせました。
低血圧の朝にはマッサージチェア、うん、結構いいかも(笑)

母と東京駅で待ち合わせる予定になっていたので、
フロントでチェックアウト時に東京駅までのアクセスを聞いてみた。
(電車だと最寄は築地なんだけど、東京駅に行くには乗り換えが面倒)
玄関の目の前に都バスのバス停があり、そこから東京駅行きのバスが出ているという。
時間まで調べてくれました。
このホテルは玄関が専用だけど狭く、タクシーの姿を見かけなかったので
急ぐ時はどうするんだろう?
と思ったら、道路はさんで目の前には聖路加病院のエントランスがあり
そちらの車寄せにタクシーが停まっていました。
東京駅の八重洲口まではバスで約15分、乗り換えなく玄関の目の前で乗れるのはありがたいです。

今回は夕食も朝食もなく素泊まりだったので、部屋重視で選びました。
場所柄無理して食事をつけなくても銀座も築地もあるし、土地鑑のある私にとっては十分すぎるほど快適なホテルでした。
次回は朝方がんばって早起きして近くの築地(市場)で朝ごはんを食べるぞ!

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